新訳百人一首 いにしえの感性 英文に

【産経ニュース】2007.11.13 ピーター・マクミラン杏林大教授 
これまでもたびたび英訳されてきた「小倉百人一首」の新訳が来月、米国コロンビア大学出版局から刊行される。 訳者はアイルランド人のピーター・マクミランさん(48)。杏林大学国語学部の教授である。 「10年ほど前にコロンビア大学で、ドナルド・キーン先生に日本の古典文学を学びました。このときに『小倉百人一首』と出合い、日本人の感性が凝縮されたこの詩集に強く引かれました」 詩人でもあるマクミランさんは、これまでの英訳について「詩的とは言いがたい。むしろ
散文といった方がいいかもしれませんと指摘、翻訳にあたっては、英語の詩として成立するように 心を砕いたという。百首の中でもっとも手ごわかったのは、小野小町の≪花の色はうつりにけりないたずらにわが身世にふるながめせしまに≫であった。
「このすばらしい歌を翻訳するのはほとんど不可能です。なぜなら≪花≫には≪さくら≫≪美≫ ≪詩的・芸術的才能≫が、≪色≫には≪色≫≪色気≫≪肉欲≫が、≪うつる≫には≪色があせる≫≪変わる≫≪散る≫といった意味が込められ、それらが複合的に絡み合って歌の世界を構築して いるからです」
ーーーーーーーーー以下サイト参照
(桑原聡)
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/071113/acd0711130809001-n1.htm