波佐見高に石碑 阿久悠さん「甲子園の詩」

 昨年8月に70歳で亡くなった作詞家の阿久悠さんが、波佐見高(波佐見町)野球部の甲子園での活躍を題材に作った詩の石碑が1日、同校で除幕された。
 高校野球ファンとして知られた阿久さんは、スポーツニッポンで約30年間にわたり「甲子園の詩」を連載した。夏の全国大会を観戦し、印象的なチームや選手を詩にするコーナーで、同校野球部は甲子園に初出場してベスト8になった1996年と、2001年に出場した際に取り上げられている。
 96年の詩は、同校が初戦突破した翌日の紙面で「緊張も 不安も 逆上もなく 実に堂々の初陣であった 長崎県代表 波佐見高校」などと絶賛。01年には、初戦で敗れた同校を「元気 闘争心 無念 それらは すべて 明日に 来年に 未来に 語りかけてくる言葉になり きみたちを呼び戻すだろう」とたたえている。
 阿久さんが亡くなったことを受け、「甲子園の詩を形に残そう」と野球部の特別後援会が建立を企画。御影石に、詩を全文書き写した約80センチ四方の陶板をはめ込んだ。
 この日は同校の卒業式で、北海道日本ハムファイターズに入団した大平成一選手も出席。式後、正門近くに設置された石碑を見て「母校の野球部を評価してもらいうれしい。ここで過ごした3年間を忘れず、見ている人に勇気や希望を与えられるようなプロの選手になりたい」と決意を新たにしていた。
(2008年3月2日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagasaki/news/20080301-OYT8T00634.htm