路上パフォーマーが月イチ清掃活動 仙台中心部のアーケード

河北新報】2008年02月04日月曜日
 仙台市中心部のアーケード街で夜間、演奏や詩を披露する路上パフォーマーたちが、アーケード街の清掃活動を行っている。「騒音やごみをまき散らかしている」と風当たりが強い中、商店主らに街を大切にする姿勢を示し、活動への理解を求める試みだ。メンバーは「商店街とより良い関係を築くための第一歩にしたい」と話している。
 清掃活動は昨年11月にスタート。青葉区の中央通や一番町で活動する路上パフォーマー4人が呼び掛け、毎月第1土曜日の夜に実施している。
 毎回、ファンも含め十数人が参加。午後9時にハピナ名掛丁を出発し、中央通を経てサンモール一番町、ぶらんどーむ一番町までの計約1.2キロの区間で、約1時間かけてごみを拾う。
 昨年7月、路上ミュージシャンの木村誠さん(27)=宮城県利府町=が一番町3丁目で演奏中に「住民から苦情が寄せられた」と警察官に注意されたことがきっかけになった。
 木村さんは演奏を1週間自粛する一方、「商店側の声を直接聞きたい」と考え、仲間とともにクリスロードマーブルロードおおまちの二商店街にアンケート用紙を配り、27店舗から回答を得た。「ストリート活動は迷惑か」との質問には「迷惑ではない」は4割、「迷惑」「好ましくない」も合わせて4割あった。自由記入欄には「店の前でやるな」「ごみを捨てるな」などの厳しい意見も多かった。
 木村さんは「パフォーマー側が自主的にマナーを守る姿勢を示さなくては、商店主らの理解を得られない」と危機感を強めた。同じ路上ミュージシャンの会社員佐々木大さん(25)=太白区=らと話し合い、まずは手軽にできる活動としてごみ拾いを思い付いたという。
 佐々木さんは「自分たちはごみを放置したことなどない。でも、言い訳をするより、アーケード街を大切に思う気持ちを行動で表そうと思った」と説明する。
 おおまち商店街振興組合の早川清俊事務長(49)は「ごみが散乱していると、路上パフォーマーや取り巻きの若者たちのせいだと思われがち。街をきれいにする活動はパフォーマーのイメージ向上につながる。商店街との共存に向け、今後、パフォーマー側が路上活動について自主的なルールを作るなどの取り組みに期待したい」と話している。
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/02/20080204t13035.htm