ラノベ雑感

剣と魔法タイプのラノベを読む。
萌えどころはSでツンデレ(虐デレ)な姫。

微妙にラノベって凄いなと思ったんは、主人公の無自覚な鬼畜さ。
この主人公、孤児だったところを、「王子と乞食」ばりにそっくりな顔のおかげで、王宮で育てられる。皇子の影武者としてっていう話もあったりするんだけど、実際のところ最初の戦いに出たときにあっさり見殺し。 皇子にすりかわって自分が皇子になっちまう。数人すり替わりに気づくんだけどラノベのお気楽かげんか、「この子のほうが皇子として適切な人」と納得して沈黙してしまうのであった。。(本人もそう思ってたりする。) 普通の小説だったら皇子は生かしといて 要所要所で主人公の足を引っ張ったり、裏切ったり、感動の和解に至ったりと美味しい伏線用にとっとくのだが、このあっさりな見殺しはすごい。。
世襲制の王国が舞台であるにもかかわらず、血筋軽視。偽皇子の葛藤もどっちかってと薄いのである。 もっとも血筋を重視すると、どSで異常人格なツンデレ皇女が跡継ぎになるわけだから微妙なとこだが、本来はこちらが筋。筋を通そうとする人が若干一名いるんだけど実に悪人な役柄になっている。あきらかに小説が期待する共感は偽皇子がわ。。。うわあああ鬼畜になった気分。

てか、最初のショックをすぎると、「いったいあたしは、どうしてこういうショックを受けたのか?」と自問。まあいってみりゃあ、善人が主人公であってほしいっていう期待値が高かったってことだな、これは。ラノベなんだしーーーー少年少女が読むんだしーーーw。
この本が一番凄いのは、鬼畜な主人公が「自分は善人だ」と自分で本当に信じている点なのであった。 これでいいのか青少年ーーー!

しっかしラノベも進んだなあ。