◆鹿児島の詩人、被災地に来訪

新潟日報】2007年9月28日
路上で詩を書きながら、日本一周を目指しバイクの旅を続けている鹿児島県の自称「笑顔詩人」牛飼勇太さん(25)が25日、中越沖地震で被害を受けた柏崎市を訪れた。被災した市民に温かな言葉をつづった詩を即興でプレゼントし、笑顔の輪を広げていた。
 牛飼さんは元美容師。多くの人に出会い、詩を書こうと、ことし四月に鹿児島から「笑顔増やしの旅」を始めた。これまで38都道府県を回り、書いた色紙は約2700枚に上る。生まれ育った大阪で阪神大震災を経験しており、柏崎には「何かしたかった」と急きょ駆け付けた。
 詩は即興で書き上げる。作品には常に、「笑」「喜」「楽」の文字をちりばめる。「めちゃくちゃ喜べば、周りにいる人もうれしくなる。小さなことも笑って喜んで歩こう」といった具合だ。
 柏崎市では、JR柏崎駅裏の路上で、高校生を中心に約20人に詩を書いた。牛飼さんは「出会った人が元気で、復興に向けて頑張ろうという雰囲気を感じた。柏崎の皆さんの笑顔を見られて安心した」と話した。
 今後は日本海側を南下し、10月に大阪にゴールする予定。今回の旅の経験や詩をまとめた本を出版するのが目標という。

http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=2&newsNo=2771