第1連 宮下倉庫氏
象牙の櫓からみえる
右手の沃野を
浅黒い肌の女達が渡っていく
左手の河の畔で
戦士達が口を漱いでいる
2連目 リーフレイン
茜色の風が
笑いながら通り過ぎていった
黒角牛の日
聖なる角牛がユズリハの木の下へやってくる
大地がわっはわっはと腹をゆすって
第3連 宮下倉庫氏
多産の牛よ
喰らう大地よ
女達の汗ばんだ手の中で
鬨の声が湧きあがり
無音のまま櫓が崩れ落ちる
第4連 リーフレイン
猛々しい目の戦士たちの足元へ
紅い、黒い、滴る
血に染まった爪の唇の女たちが駆け抜ける
濃密な夜を引き裂いて
豊穣の炎がほとばしった