「赤色エレジー」から漱石作品漫画化まで 林静一展

asahi.com】2007年12月26日15時14分
漫画「赤色エレジー」などで有名な林静一のデビュー40年記念の個展が東京・八王子市夢美術館で開催中だ。
 「赤色エレジー」は、70年から雑誌「ガロ」に連載された。あがた森魚の歌もヒットするなど、同棲(どうせい)ブームの先駆けとなった。個展では、漫画だけでなく、キャンディー「小梅」のイラストや「現代詩手帖」の表紙など、多彩な活動を紹介している。
 注目すべきは最近の活動。岩絵の具を使った日本画で、特有のうつむいた女性の美を追求する一方、今年は、あがたの音楽やアニメを加えたDVD版「赤色エレジー」や、漫画「夢枕」を発表した。「夢枕」は、様々な絵画をCGに取り込んで夏目漱石の「草枕」の美術観を表した異色作。美術史家の山下裕二氏は、あるシンポジウムの場で「日本初の美術史漫画」と評した。
 2月3日まで、500円。DVD版「赤色エレジー」は3129円、「夢枕」は4200円で発売中
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