「活版印刷に新しい生命を」 4日から「再生展」

asahi.com】2007年05月02日15時07分
 出版・印刷の世界からどんどん姿を消しつつある活版印刷に新しい生命を吹き込もうと、グラフィックデザイナーやアーティストが参加して「活版再生展」が4日から20日まで、東京・三軒茶屋の世田谷文化生活情報センターで開かれる。  同センターは昨秋、活版をやめる区内の印刷所から活字や機材一式を譲り受けた。担当者によれば、整備する過程で詩人が字を拾いながら詩を作ったり、デザイナーがタイポグラフィーに利用したりと、すでに新しい動きが生まれている。  何でも画面でできるパソコンと正反対に、手で字を組み、行間は薄い板で埋めなくてはならない。そんな面倒が逆に新鮮で、紙に刷った文字の手触りにも趣があると、ここ数年、若いクリエーターの間で、単なるノスタルジーではない関心を呼んでいるという。  今後、機材を保存ではなく活用するための活版工房をデザイナーたちが立ち上げる準備中で、ひとまず展覧会場に工房を仮設して、ワークショップをする。  イチハラヒロコ、菊地敦己名久井直子氏ら約20人の作品展のほか、有料のセミナーやツアーも。展覧会は無料。詳細はhttp://www.setagaya−ac.or.jp/ldc/(03・5432・1543)。
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