2ch閉鎖騒動によせて エリュアール ギミック
ぼくの生徒の日のノートの上に
ぼくのパソコン ぼくの携帯の上に
砂の上 雪の上に
ぼくは書く おまえの名を
読みつくしたすべてのスレッドの上
まだ書いていないすべてのスレッドの上に
石や血や紙や灰に
ぼくは書く おまえの名を
金色に彩られたエロ画像の上
焼けこげた不登校名簿の上に
ぼくは書く おまえの名を
密林の上 コンクリートブロックの上に
コンビ二の通路の上に ション便のしみこんだ公衆便所の壁の上に
幼年の日の後悔の上に
ぼくは書く お前の名を
夜ごと立つの祭りの上に
日々の叩きの上に
言葉を交わした季節の上に
ぼくは書く お前の名を
きらきらするニュース速報の上
鐘のように鳴るフラッシュの上
物質の真理の上に
ぼくは書く おまえの名を
ネットのめざめた迷路の上に
展開する世界の上に
溢れてゆく情報の上に
ぼくは書く おまえの名を
ともる狼の灯りの上
速やかに消えゆくVIPPERのスレッドの上に
寄り集まったかずかずのぼくの友に
ぼくは書く おまえの名を
鏡に映る僕の顔の
二つに切った解雇通知の上に
虚ろな貝殻でしかないぼくのベットの上に
ぼくは書く おまえの名を
大食いでやさしい数々の板に
そのぴんと立てたスレッドに
ぶきっちょにゲットするキリ番に
ぼくは書く おまえの名を
ぼくの板の
慣れ親しんだスレッドの上
祝福されたレスの上に
ぼくは書く おまえの名を
破壊されたかずかずのぼくの隠れ家の上
崩れおちたかずかずのぼくのレスの上に
ぼくの懈怠の壁の上に
ぼくは書く おまえの名を
欲望を失った放心の上
裸の孤独の上
死の足どりの上に
ぼくは書く おまえの名を
よみがえった健康の上
消え去った危険の上に
想い出をもたぬ希望の上に
ぼくは書く おまえの名を
そして ただひとつの単語によって
ぼくはもう一度人生を始める
ぼくは生まれたのだ おまえを知るために
2chねる(リベルテ) と。
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閉鎖騒動のときに思わず書いたやつ。。
てか、もろコピでど顰蹙なんだけど、2chらしいような気がした。
「ネットからはトリックスターしかでないんじゃないか」と言ったのは同じく2chに生息している某氏なんだけど、そうかもしれないな、、どこか後ろめたさが似つかわしい。